こんにちは。
今回のコラムは『スポーツする方に多い、すねの痛みシンスプリント(過労性脛骨骨膜炎)』についてです。
ランニング中もしくは学生の方は、部活中に足のすねが痛くなったことはありませんか?
あまり聞き慣れない言葉ですが、
これは、継続的にランニングやジャンプなどで発生するシンスプリント(過労性脛骨骨膜炎)と呼ばれるスポーツ障害の症状かもしれません。
走ったり、ジャンプしたりしたときに、すねの内側に痛みが出ます。
特にランニング中に起きやすい、シンスプリントに悩まされているランナーが増えています。
その中でも多いのは、スポーツを始めたばかりの人に多く見られます。
しかし、その症状は疲労骨折と似ていて、見極めること大切になります。
シンスプリント(過労性脛骨骨膜炎)とは?
シンスプリント(過労性脛骨骨膜炎)は、オーバーユース(微小な損傷の繰り返しによって、徐々に痛くなってくる慢性的な機能障害)障害の1つであり、繰り返しのランニングやジャンプを過度に行った場合に発症しやすい障害です。
運動時および運動後に脛骨中央から遠位1/3の内側後方を中心に縦長に広い範囲(下記の画像の場所)で痛みがおこる過労性障害です。
ある一点に痛みが集中する疲労骨折とは異なります。
長時間ランニンやグダッシュ、ジャンプを繰り返すスポーツをしている人に多くみられる傾向にあります。
その中でも特にランナーの発生頻度が高く、その20〜50%に発生すると言われます。
シンスプリント(過労性脛骨骨膜炎)の原因は?
シンスプリントの原因
シンスプリントの原因は、すねの骨に繋がっている骨膜(ひらめ筋などの付着部)への過剰な負担、つまりオーバーユース(微小な損傷の繰り返しによって、徐々に痛くなってくる慢性的な機能障害)です。
さらに次のような要因が重なると、脛骨骨膜に過剰な負担がかかり炎症を起こすため、腫れや痛みが生じます。
原因①:運動量や質の急激な変化
ランニングの量や質など運動内容が急激に変化することで、すねの骨に付着している前脛骨筋やひらめ筋など、ふくらはぎ周りの筋肉を使い過ぎてしまうことがあります。
特に運動初心者や久しぶりに運動を再開した人の場合、足関節の柔軟性が低いことや下腿(膝からくるぶしまで)の筋力不足もあり、トレーニングの疲労が蓄積した頃にシンスプリントを発症しやすい傾向にあります。
また、プロやスポーツ経験者でも同様にシーズン初期や走り込みの時期などに発症するケースが高くなります。
原因②:足のアライメント(形)異常
偏平(へんぺい)足・回内(かいない)足(シューズの内側がすり減る)などの足のアライメントに異常がある人は、すね周りの筋肉に過剰な負担がかかるので、炎症を起こしやすく、シンスプリントの発症リスクが高くなります。
原因③:運動環境
他にも、次のような運動環境がシンスプリントを引き起こす誘因になります。
足の疲労による衝撃緩衝機能の低下
固いグラウンドや路面、平たんではない道路での練習
すり減ったかかとやクッション性の悪いシューズの使用
疲労骨折との違い
シンスプリントとは腱膜の炎症なので、初期の段階ではレントゲンには写ることはありません。
レントゲンに写るということは、すでにかなり悪化して、骨にも異常をきています。
また、シンスプリントと似ている疾患に「疲労骨折」があります。
長期間、すねの内側の筋肉だけに痛みがある場合には「疲労骨折」との鑑別が必要です。
シンスプリント(過労性脛骨骨膜炎)はどんな症状?
シンスプリントの痛みは運動の開始時から起こります(動き始め)が、運動を継続していると弱くなってきます。(運動していると痛みが軽減する傾向)
最初は、走ったり歩いたりしているときに、かかとが着地した直後にだけ痛みを感じます。
さらに走り続けると、足がついている間ずっと痛むようになり、やがて常に痛みがある状態になります。
しかし、安静にすると痛みがなくなります。
そのため通常、日常生活では、あまり痛みを感じないことが多いです。
シンスプリントで痛みがでるときの特徴
・ジャンプの着地や蹴る瞬間
・走り始め
・片足での動作
・ダッシュや切り返し動作
・下腿内側の鈍痛
・起床時(朝)の痛み など
シンスプリント(過労性脛骨骨膜炎)になってしまったら?
運動時だけ痛みがある間は、できるだけふくらはぎ周辺(患部)に負担をかけないよう安静にし、運動量を減らすような調整を行う必要があります。
特に、歩くだけでも痛みがある場合は、しばらく運動を休んだ方が良いでしょう。
中途半端な状態で復帰しても、再発するリスクが高まるだけです。
自発痛(何もしなくても痛みがある状態)がなくなったら、ウォーキングなど軽い運動から始め、両足ジャンプでも痛みが出なくなったらランニングなど、段階を踏んで復帰することが大切です。
スポーツ復帰の目安は、初期であれば2週間程度、重症であれば2~3か月後くらいです。
症状の分類
ステージ1:運動時のみ痛みがある
ステージ2:運動前後に痛みがあるが、スポーツ活動に支障はない
ステージ3:運動前中後に痛みがあり、スポーツ活動に支障をきたす
ステージ4:痛みが強くスポーツ活動は不可能
※ステージ3以上では運動を中止する必要があります。
シンスプリント(過労性脛骨骨膜炎)の予防法は?
ストレッチやトレーニングでシンスプリントを予防する
シンスプリントは、ランニングやマラソンのランナーを始め、足を酷使するスポーツを行っている人なら誰でも発症する恐れがあります。
予防のために、ストレッチやトレーニングを日頃から行い、足の筋肉をケアしておく必要があります。
自身に合った方法のストレッチやトレーニングを日頃から行い、シンスプリントの予防に努めてください。
シンスプリント対策として、日々のトレーニングにストレッチを取り入れるのがおすすめです。
ストレッチで足の筋肉の柔軟性を維持しておくと、発症の予防につながります。
※シンスプリントをすでに発症していて筋肉を伸ばすと痛みを感じる場合は、ストレッチは行わずに安静にしておきましょう。
ふくらはぎのストレッチ
ふくらはぎには、腓腹筋(ひふくきん)やヒラメ筋といった筋肉があります。脛周辺を構成する筋肉なので、しっかりとストレッチで柔軟性を高めておくことが重要です。
後脛骨筋のストレッチ
後脛骨筋(こうけいこつきん)とは、脛周辺にあるインナーマッスルのひとつです。
後脛骨筋は、足のアーチが過度に沈み込まないように引っ張り上げる役割を持っているので、柔軟性を高めておくとシンスプリントの予防につながります。
足首のインナーマッスルの機能を高める足首回し
シンスプリント予防に効果があるトレーニングも取り入れよう
偏平足などで足のアーチが崩れている方は、シンスプリント対策の一環で「タオルギャザー」というトレーニングを行うのもおすすめです。
足底の筋肉を強化することでアーチを正常な状態に戻し、足の持つ衝撃吸収性を高める効果が期待できます。
【タオルギャザーのやり方】
※タオルを動かすことだけ意識するのではなく、足がアーチを描くまで指を大きく動かすのがタオルギャザーのコツです。
簡単にできてしまう方は、タオルの上に雑誌や本などを置いて負荷を高めるのも良いでしょう。
まとめ
シンスプリントは、ランナーや学生スポーツで起きやすい特徴があり、我慢してしまうと疲労骨折などにもつながる場合があります。
痛みや腫れを適切に処置し、シンスプリントが起こった根本原因を理解し、スポーツを行わないと、疲労骨折や何度も再発する可能性があります。
また、中高生などお子さんが発症した場合、骨膜の腫れが悪化して、成長障害や骨の変形などに繋がる恐れもあります。
シンスプリントは、上記で説明したような原因を突き止める対処することが大切です。
もし、豊橋・浜松市内で、すねが痛くて悩んでいる方がいれば、ご連絡頂ければと思います。
長い説明でしたが、読んで頂きありがとうございます。
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